・夏型過敏性肺炎
アレルギーが原因で発症する肺炎のひとつを「過敏性肺炎」といい、特に夏に見られるのが「夏型過敏性肺炎」です。症状は咳、発熱、倦怠感などで、診察を受けても風邪と間違われやすいことが難点。エアコン内部で増殖したカビが原因になることも多いので、注意しましょう。
・気管支肺アスペルギルス症
アスペルギルスというカビが体内に入って肺で増殖し、呼吸を妨げるのが「気管支肺アスペルギルス症」です。免疫力が低下していたり、アスペルギルスにアレルギーがあったりすると発症しやすく、咳や痰、息切れ、微熱といった喘息と同じような症状が出ます。
・水虫
水虫は、おもに足の指に白癬菌(はくせんきん)というカビが取りつき、強烈なかゆみなどを引き起こす疾患です。足に多いのは、靴をはくと蒸れやすくなるため。爪に増殖した「爪水虫」は、難治性といわれています。
・シックビル・シックハウス症候群
建材や家具に含まれる化学物質、建材や家具に発生したカビなど、ビルや住宅で見られる健康被害を総称して「シックビル症候群」または「シックハウス症候群」といいます。主な症状は、倦怠感や頭痛、めまいなどです。
・アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質の人に多く見られる慢性的なかゆみを伴う皮膚炎です。東北大学大学院医学系研究科の日高高徳医員らの研究により、大気汚染とアトピー性皮膚炎の関係性が明らかにされています。
・気管支喘息
気管支喘息は慢性的に気管支が炎症を起こしている状態であり、刺激になるものを吸い込むと、気管支粘膜の腫れや大量の痰が発生し、気管支が狭まることによって、呼吸が困難になり喘息発作を起こします。
・アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、目の表面にアレルゲンが付着し、結膜に炎症が起こる病気です。抗体が密集している眼球は、アレルギー症状が出現しやすい部位であり、大気汚染物質が原因で悪化するケースも多く報告されています。例えば、自動車の排出ガスなどに含まれるPM2.5や微粒子(SPM)に付着している微生物によるアレルギー、粒子自体による眼球への刺激、汚染物質中の硫酸塩や硝酸による炎症などがアレルギーをより悪化させると考えられています。
・アレルギー性鼻炎
鼻の粘膜に異物がつくと、それを排除するために、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状が出ます。花粉症が広く知られていますが、カビも同様です。